アニソマイシンって、怖いね〜

自然界に存在する放線菌の中にアニソマイシンと呼ばれる細菌があります。
アニソマイシンが人に投与されると記憶を司る海馬に作用しものを覚えることができません。
電気で海馬を刺激するとシナプスの伝達効率が高まりますがアニソマイシンを投与すると海馬のシナプスは増強されなくなります。
しかし、記憶が固定し安定した後にアニソマイシンを投与しても記憶が消えることはありません。
ただしアニソマイシンが投与された状態で記憶を思い出すともう二度とその内容を思い出すことができないのです。
なぜなのでしょう?
アニソマイシンって、怖いね〜
「思い出す」という行為は「覚え直す」という行為と同じです。
「思い出す」行為の後に記憶を元の位置に戻すわけですがその間アニソマイシンが邪魔をして記憶が不安定になり、危うい状態に置かれるのです。
思い出すことさえしなければアニソマイシンが効いていても記憶はその後も正常に思い出せます。
この状態は、パソコンのハードディスクに保存された文書に例えることができますよね。
正常に保存すればそのまま保存し続けることができますが一旦取り出し、保存し直す際に不具合が生じると文書が二度と使えなくなったり文書を不安定な状態にするのです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです!
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